パワーメーターを購入した方はまずFTPテストをおこないましょう!
FTPとは機能的作業閾値パワーのことで、「Functinal Threshold Power」の頭文字を取って略した単語です。
日本語でも英語でも難しい言葉で意味がわかりにくいですよね。
簡単に説明すると「1時間全力で走り切った時の平均パワー」のことです。
ドラゴンボールの戦闘力みたいなものです。
FTPの測定が必要な理由
FTP150wとFTP300wの方では同じ強度のトレーニングをしてもトレーニング効果は全く違います。
FTPを計測することによって、その人にとって最適なパワーでトレーニングすることが可能になります。
例えばVo2Maxを鍛えたい場合、適当に200wぐらいかなと決めてトレーニングしても、FTP150Wの方だとVo2Max以上の無酸素領域のトレーニングになってしまいます。
またFTP300wの方にとっての200wはL2強度(LSD)となってしまい、Vo2Maxを鍛えるにはパワーが全く足りていません。
狙いのパワーゾーンが何wなのか把握するにはFTPが必要になります。
練習成果・体力・疲労・調子を数値化できる
パワーメーターを使用し、トレーニングやライドをおこなった場合「練習成果」「体力」「疲労」「調子」等を数値化することができます。
トレーニングやライドのパワーデータから計算され数値化されます。
手動で計算するのは現実的ではないので、多くの方はExcelやゴールデンチーター(GoldenCheetah)等のソフト、ストラバなどのアプリを使って確認しています。
これらのデータは有効に活用すればかなり効率良くトレーニングすることが可能になります。
しかし計算にはFTPの値を含む為、FTPが適当な値では計算結果が信頼できるデータになりません。
トレーニング成果を可視化したい方はFTPを計測しましょう。
おススメのパワーメーターの紹介記事は下記になります。
計測方法
FTPの計測方法ですが、代表的な方法が2種類あります
コーガン式とMAP法(Ramp法)ですね。
コーガン式
コーガン式について説明します。
コーガン式とはその名の通り、「アンドリュー・コーガン」さんが定義した測定方法です。
コーガンさんは「パワー・トレーニング・バイブル」という書籍を出しいて、パワートレーニングの第一人者です。
パワートレーニングをもっと深く知りたい方はぜひ読んでみて下さい。
②の5分全力走ですが、「なぜ本番④の前に全力走が必要なの?疲れるじゃん!」と思いますよね。
理由があって、「全力走を先におこない、心肺と無酸素エネルギーを疲労させることによって、高い値が出ないようにするため」です。
FTPは60分全力で出せるパワーの目安なので、20分全力より低い値になるように工夫されているんですね。
MAP法(Ramp法)
MAP法(Ramp法)について説明します。
MAPとは「Maximal Aerobic Power」の略で「最大有酸素パワー」という意味です。
「最大有酸素パワー」って何?となると思いますが、VO2max(最大酸素摂取量)に達する時のパワーのことで、有酸素運動能力の上限と考えられているようです。
最大有酸素パワーが高いほど有酸素運動能力が高いということですね。
有酸素運動は長時間継続できる運動強度ですので、MAPが向上すると高いパワーで走っても長時間維持できるようになります。
計測方法ですが、ウォーミングアップ後に100Wを1分維持からスタートします。
1分経過ごとに20wずつキープするパワーを上げて行きます。
指定パワーを維持できなくなったらテスト終了です。
間にレストが無いので、最後の3分ほどはかなりキツいですが頑張って下さい!
計測方法
①10分間ウォーミングアップ
②100w:1分
③120w:1分
④120w:1分
⑤ ②③④のように1分経過ごとに20wずつ上げていく
⑥指定パワーをキープできなくなったら終了
⑦クールダウン10分
FTPを計算
パワーデータを確認し、最後1分間の平均パワーを算出
平均パワーに0.75かけた値がFTPとなる
例:平均300wだった場合、300×0.75=225w
FTPテストまとめ
FTPを計測することはパワートレーニングを本格的にするには必ず必要になります。
「コーガン式」「MAP法(Ramp法)」ですが、おススメはツラい時間が3分程度で済む「MAP法(Ramp法)」です。
「コーガン式」は20分全力なので精神的にかなりキツいです。
どちらがいいかは個人差がかなりあるので両方やってみて自分に合う測定方法を探してみて下さい。
また自分は「コーガン式」よりも「MAP法(Ramp法)」でテストしたほうがFTPの値が少し高めにでます。
「MAP法(Ramp法)」でテストした結果を「コーガン式」に合わせたい方は係数の0.75より少し低めにして下さい。
その場合の係数ですが、個人差があるの同じ時期に両方のテストをおこない、出た結果から算出して下さい。
ちなみに自分の場合だと係数0.7にした場合、「コーガン式」と近い値になりました。
テストをおこなう頻度ですが、理想は月1回、最低2カ月に1回ぐらいの頻度でおこないましょう。
FTPが上がるとかなりうれしいのでモチベーションUPにも効果抜群ですよ。
FTPを測定した後は効果的なトレーニングをおこないましょう。
計測方法
① 5分間ウォーミングアップ(軽い強度で)
② 5分全力走
③ 5分間レスト
④ 20分全力走
⑤ クールダウン10分
FTPを計算
⇒④の平均パワーに0.95をかけた値
例:平均250wだった場合、250×0.95=238w