「サドル沼」その単語はロードバイク乗りでお尻の痛みに悩んだことのある人なら、すぐにどういう事か理解できますよね。
サドル沼とは自分のお尻にぴったりなサドルを追い求め、色々なサドルを購入しては試し、合わなかったらまた購入を繰り返す状態のことです。
サドルがお尻に合っていないければ、乗り始めてすぐに痛みだす場合もあります。高評価レビューが多くあっても、顔や体格が違うようにお尻の形状も違うので自分に合うとは限りません。
試さないと自分には合うかどうかわからないので、沼脱出まで時間とお金がかかります。
僕は完成車サドルを含めて4つ目でサドル沼を脱出できました。
10個以上試している人もいるので、4つ目で脱出できたのは運がいい方だと思いました。
この記事では、サドル沼を脱出できたおすすめサドルを紹介します。
お尻の形状は人それぞれですが、僕がたどり着いたサドルは数多くあるサドルの中でも比較的万人受けしやすい形状だと感じてます。
⇒合わなかったらごめんなさい!
サドル歴も紹介させて頂きますので、サドル沼にハマっている方の参考になれば幸いです。
サドルがお尻に合わず、乗り始めてすぐに痛みだす場合は痛みと戦いながらのライドとなるので非常に辛いです。
自分のお尻にシンデレラフィットするサドルを見つけて、気持ちいいロードバイクライフを過ごしましょう!
これでサドル沼を脱出!
結論:ISMのPL1.1 (Prologue) でサドル沼から脱出できた!
僕はこのサドルを使用していますが、2つのデメリットを考慮しても最高です。
「2つもデメリットがあるのかよ、多すぎだろ、無理」と思った方、このサドルを検討しないのはもったいないですよ。
ISMのサドルは先端が二つに分かれているのが特徴です。ペダリング時に先端二股部がしなって、足・お尻に追従するので快適に走ることができます。
アイアンマンレースでトップクラスのプロ選手も好んで使用していることからも、快適だけど性能を犠牲(パワー伝達ロスが少ない)にしていないことがわかりますよね。
アイアンマンレースはスイム3.8km⇒バイク180.2km⇒ラン42.2kmのトライアスロンで、完走した人は文字通り鉄人(アイアンマン)です。
PL1.1はトライアスロン専用でなく、ロードバイク向けに作られたサドルなので安心して下さい。
⇒もちろんトライアスロンでも使用できます
クッション性が良い
PL1.1はゲルパッドを同モデルのPL1.0より増量している為、長距離サイクリングに最適化しています。
長距離サイクリング最適化≒お尻が痛くなりにくい
お尻を置く位置はもちろん、二股先端部にもたっぷりゲルパッドが入っているので長時間座っていてもお尻への負担はかなり少ないです。僕は約300kmの長距離ライドで12時間乗っていてもお尻は痛くなりませんでした。
一般的にサドルのクッション性がいいと漕いだ際にロスが生まれ、効率が下がると言われますが自分はロスが生まれている様な感覚はないです。
アイアンマンのプロ選手が高出力で180kmの距離を走っているように、速く走る事と快適性が両立できるサドルだと考えています。
↓ぷにぷにしてますが、結構力を入れているのでママチャリのサドルのように柔らかす過ぎず、硬さもそこそこあります。
漕いだ時のお尻の付け根、内股の擦れが少ない
PL1.1は先端のフロントアームが内側(中心)に傾斜しているので、内股への擦れがかなり軽減されています。
また、クッション性がいいのでお尻の付け根部分(太ももとお尻の境い目)も擦れにくいです。
擦れに関しては僕も過去のサドルで経験がありますが、漕ぐたびに痛みがくるので地獄でした。
立漕ぎでしのいで、なんとか家に帰ったことが何度もあります。擦れも慣れるものだと信じて頑張って乗っていましたが、無理でした。
PL1.1を使用してからは擦れの痛みは無くなったので、快適に走れてます。内股やお尻の擦れに悩んでいる方は検討してみて下さい。
前乗りが快適
PL1.1は先端にもたっぷりゲルパッドが入っています。
前乗りする際は先端に近い所にお尻を移動させますが、先端のクッション性がいいおかげでお尻が痛くならないです。
僕は田舎に住んでいるので山越えしないと長距離ライドできないのですが、20%近い斜度の坂道がある峠が所々あります。
きつい斜度は前乗りでやり過ごすことが多いので、前乗りしやすいPL1.1は心強いです。
自分より速い友人と一緒に走る際も、離されないように加速して付いて行くときに前乗りで出力を上げることがあるので、グループライド時も助かってます。
過去に試したサドルは先端が1本で細くなっていて、先端部分はそこまでクッションが良くなかったです。
その為、前乗りしたら先端がお尻に突き刺さる感じになり痛かったり、違和感が大き過ぎて長時間前乗り出来なかったです。
PL1.1は先端が二股で少し幅が広めになっており、クッション性もいいので前乗り時も快適です。
お尻をどこに移動させても快適なサドルです。
デメリット
重い
PL1.1はクッション性を良くする為にゲルパッドを多く使用しているので、重量が多いです。
一般的なロードバイク用のサドルは200g前後ですが、PL1.1は340gあります。
100g以上は重くなってしまいますね。
体重を1kg減らすと100mの獲得標高で4秒程度タイムが短縮すると言われています。
100g重量増は1000mの登りで約4秒(0.1kg×4秒×10倍)タイムが伸びてしまうことになります。
獲得標高1000mで4秒です…
1000mで4秒、500mだと2秒、秒単位で順位が入れ替わってしまうヒルクラムレースでは懸念項目ではありますが、普段のライドでは誤差の範囲ではないでしょうか?
⇒その日の体調や風向きしだいで4秒ぐらい変動しますし、朝トイレで大きいほうを出せば100gは体重が軽くなりますし。
多くの人は伸びしろが十分あるはずなので、FTP(エンジン)を強化するほうがタイム短縮には効果的ですよね。
僕は週末ライドで1000mの登りを4秒短縮させるよりも、ロングライドを快適に走りたいのでPL1.1を選んで正解だと実感してます。ロングライドが本当に快適なので。
お尻が痛くならない快適なサドルで走りまくれば、4秒ぐらいすぐ短縮できますよ!
見た目がいまいち
PL1.1は横から見た時に厚みがあるので、一般的なロードバイク用サドルと比較して正直かっこ良くないです。
ずんぐりむっくりなイメージですが、先端二股の形状は慣れるとむしろかっこ良く見えてきます。
シャープな形状のサドルではないので見た目を最重視している方には合わないかも。
僕は見た目よりも快適性を重視するので、ずんぐりむっくりなPL1.1の形が大好きになりました。
サドル沼歴
ここからは僕のサドル歴を紹介します。
ある一人のサイクリストがサドル沼から抜け出した過程として参考にして下さい。
①完成車付属サドル
乗っているロードバイクはGIANTの「TCR ADVANCED PRO 1」なので、
初めてのサドルは「CONTACT SL FORWARD 」でした。
定価10000円、重量約204gで形状的にも普通のサドルでしたが、距離が100km越えるとお尻が痛くなっていました。
また、先が細くなっていてクッション性も良くないので、前乗りした時にお尻に刺さる感じになり短時間しか前乗り出来ませんでした。
お尻の位置変更の自由度が少なかった感じですね。
②EC90
完成車付属サドルで100km越えるとお尻が痛くなり、痛みに耐えながら走るのがイヤになったのでサドルを交換しようと考え、購入したのがEC90です。
当時、SpecializedのPOWER系サドルが発売され、評判がものすごく良かったのでPOWERサドルの購入を検討していました。
POWERサドルの種類やレビューを見て色々調べてみるとPOWERサドルを模倣したEC90というサドルの存在を知りました。
値段が激安で当時(2019年)は2600円(amazon)でした。本家POWERサドルは当時安いモデルでも16500円(2022年現在2万円)、カーボン製は3万円(2022年現在4万円)で高価だったので購入を躊躇していました。
高いサドルに交換したのにお尻が痛くなってしまう可能性にビビってました。
2600円なら失敗してもいいと判断し、EC90を購入することに。
使用感ですが、ものすごく良かったです!今でも4000円台で安いので、お試しで購入してみるのはいいと思います。
EC90は同じ名前でも種類があります。僕が購入したのはベースが樹脂(PP)、レールがスチール製で重量200gの安い方のモデルです。
カーボンを使用したタイプを購入した友人は硬くて合わなかったようなので、安い方のモデルで試してください。
⇒カーボン製のモデルは値段が倍ぐらいして、重さが100g台なので間違えないように
重量も200g程度で軽かったし、約300kmの長距離ライドでもお尻が痛くなりませんでした。
かなり満足していたのですが、なぜ交換したかというと3点ほど気になるところが出てきました。
特にパキパキ鳴る異音が気になってしまい、手放すことに。製造コストを抑える為、作りが甘い部分と材料の質もあるのか購入当初は異音はなかったのですが、いつからか漕ぐとある一定のタイミングで異音がしだしました。
前乗り出来ない、パチモンという点も気になり、次のサドルへ。
セライタリア_SP-01 ブースト TDF スーパーフロー
EC90で穴空きサドルが合っているいると感じたので、セライタリア 「SP-01 ブースト TDF スーパーフロー」を購入しました。
セライタリアはロードバイク界のサドルメーカーとしては2大巨頭ブランドで100年以上の歴史を持つ老舗です。
物は間違いないだろうと思い、穴空きで見た目がものすごくかっこ良い「SP-01 ブースト TDF スーパーフロー」を選びました。
海外通販のセールで日本の定価の半値だった、友達が使用していて不満なさそうだったのも購入理由としては大きかったです。
でもこれが一番の失敗でした。20km程度の距離でもお尻の付け根がサドルと擦れて痛くなり、痛みのせいで50kmも満足に走れませんでした。
慣れるまで乗るという次元でもないくらい痛かったので、5回ぐらい使用しただけで異音がしていたEC90に戻しました。
④ISM_PL1.1
冒頭で説明したようにISMのPL1.1に出会い、僕は無事にサドル沼から脱出することができました。
まとめ
サドルに悩んでいる人はISMのPL1.1をぜひ検討してみて下さい。
サドル沼から脱出できるかもしれませんよ。
デモ用サドル取扱店のリンク先を貼っておきます。
残念ながらPL1.1のデモ用サドルはありませんが、PL1.1に近いPL1.0やPN2.1のデモ用サドルはあるようです。
PL1.1はクッション性が非常にいいので、通常のサドルよりもあなたのお尻に適応する可能性が高いと思います。
僕は150万円ぐらいするハイエンドバイクを購入したとしても、サドルはPL1.1に交換します。
獲得標高1000mで4秒短縮や見た目よりも、お尻の痛みが無く、快適にロードバイクを楽しみたいからです。
お尻の痛みに悩んでいる方は、あきらめずに自分に合うサドルを探しましょう!
ぴったりのサドルに出会えると本当に走るのがより楽しくなりますよ。
・漕ぐ際に一定のリズムでパキパキという異音が発生しだした
・先端が短いショートノズルタイプなので前乗り出来ない
・POWERサドルのパチモンの中華製なので所有満足度が低い